今日のおすすめ本
すぐわかる西洋絵画よみとき66のキーワード
千足 伸行
美術に興味はあるけど、絵ってなんだか難しい?
小さな子どもを美術館に連れて行っていいものか、悩む親御さんもいるかもしれませんね。
私はどんべーくんがよちよち歩きができるようになったころから、折りたたみのベビーカー持参で行ってました。私の仕事がフリーランスなので、美術館がすいている平日に行けたということと、地方なので元々空いているというのもあって行きやすかったのです。
小さいうちは、抱っこか手をつないで作品を見て回りました。おとなしい子なら行けますが、活発な子は難しいですね。
でも小学生になれば、学校の行事で美術館に行くことがあるので、美術館では子ども向けのチラシ(鑑賞の際の注意書き)を用意していたり、子どもたちが芸術に関心を持てるようにいろいろなイベントを開催しています。
私が子どものころよりは、美術館はだいぶ親しみやすい雰囲気になっているようです。
とは言うものの、「美術ってなんだか難しい」「絵を見ても意味がわからない!」「どうしてこんなものが描かれているの?」と思われる方も多いのではないでしょうか。
そんなよくわからない絵画について、わかりやすく書いてくれているのがこの本、「すぐわかる西洋絵画よみとき66のキーワード」です。
タイトルの通り、西洋絵画について書かれている本です。どこかで見たことがあるなあという絵が載っていますよ。そして、どこに注目してみたらいいか、どんな意味があるのかがわかるようになっています。
「ふ~ん、きれいだね」で終わらない。絵画にはドラマがある
たとえば、「道」というのは人生や時間、距離を暗示しているんだよ、とか。描かれているものにはそれぞれ意味があって、その意味がわかると絵が急にドラマチックに見えてくるから不思議です。
太陽や月にはどんな意味がある?とか、「手」にはどんな意味がある?など、たくさんの内容が取り上げられていますが、見開きで一つのテーマなのでとても読みやすいです。好きなところから読めます。
また、オールカラーなのでぱらぱらとめくって絵画をながめるのも楽しいです。気になった絵画のページから読めるという気軽さがGOODです。
子どもと美術館に行く前にこっそり予習しちゃおう
子どもに読んであげるというよりは、大人がこの本で得た知識を子どもに教えてあげると、絵画への関心が高まるかもしれません。
でも、子どものうちは正しく知るよりも、絵を鑑賞して素直に感じることの方が大切なんじゃないかな。解釈が間違っていてもそれでいいと思う。
絵を見ても「全然わからない」「おもしろくない」などと関心が薄いようだったら、知識を教えてあげると少しはおもしろさがわかるかもしれませんね。
一人で読めるのは高校生くらいから
大人向けに書かれた本なので、文章が完全に大人向けです。
小さな子どもに読んであげるというよりは、大人が読んで雑学的に教えてあげると興味を持ってくれるかも。
一人で読めるのは高校生くらいからかな。
基本的には漢字にふりがなはありませんが、普段使わないような難しい漢字にはついています。
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