今日のおすすめ本
サーカスがやってきた
よぐち たかお(著)
動く絵にびっくり!理屈ぬきで楽しめるしかけ絵本
表紙を見ると絵がぶれたようになっているのがわかります。パラパラ漫画は何枚か書かれた絵を素早く切り替えることで動いているように見せていますが、その数枚を重ねて表現しているのがこの本の絵です。
本の絵を動かすには、付属のシート(マジックフィルム)を使います。マジックフィルムは縦横に細かく黒い線が入っていて、線がないところは透明です。そのため、絵に重ねて小さく動かすと、見える部分と見えない部分が切り替わって絵が動いているように見えるという面白い仕組みです。
お話はシンプルで、動物が次々と出てきて芸を披露するというもの。ストーリーを楽しむというよりは、視覚効果を楽しむ絵本です。
デジタルっぽさがいい感じ
動物が1匹ずつ出てきて、芸をするのですが、動かしてみるとちょっと滑稽な感じがしてかわいらしいです。マジックフィルムの動かす速さを変えると動物が早く動いたりゆっくり動いたり、変化が出るところもこの本の面白いところです。自分で動かせるというのがいいところです。
絵の背景はほぼ全ページ黒バックで、動物に色がついています。そのせいか、なんとなくデジタルっぽさがあって、絵の動き方と雰囲気がマッチしているように感じます。お話の文字のページは白バックに黒文字なので読みやすくなっています。
仕組みがわかる説明書付きで親も楽しめる
このような絵本を見せると、子どもは不思議がって「どうして動くの?」って質問してくるでしょう。でも安心してください!説明書がついています。その説明を子どもがすべて理解するのは難しいかもしれませんが、なんとなく、そんなもんなのかぁ~って興味を示してくれたらうれしいですよね。
最近は、スマートフォン等で子どもたちが簡単にゲームや動画などの娯楽を楽しめるようになりました。そんな時代だからこそ、この本のようなアナログ的な手法で楽しめるものに触れさせてあげたいと思います。
幼児や小学校低学年の子におすすめだけど、少し注意
内容は幼児や小学校低学年の子におすすめです。
ただし、付属のマジックフィルムは薄くて小さな子には扱いづらいため、幼児の場合は大人が付き添って一緒に楽しんであげてくださいね。振り回したりして手を切ったり、ケガをしないように見守ってあげてください。
小学生でルールが守れる子なら、はじめに使い方を説明してあげれば一人でも見られると思います。
うちは同じくよぐちたかおさんの「動くパズル」というのも持っています。

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